もう1ヵ月経ってしまいましたが、行ってきたので日記です。今後車で行こうと考えてる方には割と参考になるのではないかと思います。ライブレポは後半にあります。

2015年くらいからSNSで自分と近い音楽好きの方々と交流するようになるまで、フジロックって立地的にも金銭的にも必要な休日数的にも超敷居が高く自分とは普段関わることがない天上の方々が行っているイベントなのだと、失礼ながら勝手に思い込んでいたんだけど、SNSで自分と近い音楽好きの方々と交流するようになってからはどうやらそういうわけではないらしい・・・ということに気がついた。思ったよりみんなカジュアルに行ってるし、当日様変わりするTLを眺めて素直に羨ましく思えた。2017年に配信が始まる。クーラー効いた部屋でワープしまくってのんびり見るアクトその全てが素晴らしかった。当時は毎年結局知らないアーティストだらけだしな~とか思ってたけど、配信でもロケのマジックが効いてるとしか言いようがない、初見というのもそれはそれで全てが楽しく、本当に行ってもいいかもと思えてくる。しかしシフト制で夏は繁忙期且つ年々連休を取りづらくなる立場になっていってとてもじゃないけど夢物語だ。普通にチケット超高いし。薄給だし。無理して行っても、それに対して精神的なリソースを割きすぎることは想像に難くない。そんな余裕はない。あと場所。遠すぎる。今思えば甘えでしかなかったが、ラインを引いて絶対無理をしないところに自分の性格がよく出ている。自分がフジロックにいる姿を想像できなかった。そういうタイプじゃないという思い込みもあった。
2025年、転職した。以前と比べると信じられないくらい自由に休日をコントロールできる会社に。且つ金銭的な余裕も今たぶん人生で一番ある。それでもフジロックが過酷だという事実に変わりはないし、新生活にまだ慣れないという言い訳もできた。開催一週間前にライブ会場で会った友人とも悩んでるけど行かない寄りですね~みたいな話をした。直後に行く友人から連絡が来た。誘われたってほどでもなかったけど参加の確認で、試しにこれをきっかけに本当に今からいくならどうすればいいんだ?て調べ始めた結果完全に行くモード入ってしまった。誰かに声をかけてもらえることのありがたさを思い知った。
今の仕事、及びそれがきっかけで関りができた人達、2年前から地元(実家)に住んでいること、諸々の理由から県外で一人暮らしでずっと働いていた頃と全く違うコミュニティに関わることがグンと増えて、自分が住んできた町の人達と触れ合う機会がグンと増えて、どんな場所で育ったかがわかるようになって、色んなことを考える。自分はあまりにも、全てに保険を掛け余裕をストックし続ける無難な人生を送ってきた。20歳から10数年社会人をしてきて一回も大がかりな旅行とか大金の買い物をしたことがない。以前の自分より過酷でギリギリな生活をしている人達が、余裕なんてかなぐり捨てて無邪気に人生を謳歌してる姿を見る機会が仕事柄増え、なんかものすごい勇気をもらった気がしてしまい、たまには俺だってそういうことしてもいいんじゃないか・・・って思った瞬間フジロックのチケ代も宿代もアホみたいに高い交通費も全部どうでもよくなった。そもそも、行きたくても行けない環境だった前職から比べたら行けるのに準備の億劫さで悩んでること自体が贅沢すぎるだろうと思うことにした。何故かちょっとあった、行くことに対する謎の罪悪感への言い訳でもあった。
過酷ポイントその1、移動。車で行くの前提のため中間地点で寝ることにして解決。当方千葉県、高速道路の移動と当日朝宿からフジロックに車で向かうことを考えてグーグルマップとにらめっこした結果前橋~高崎といった群馬県がちょうどいいという結論に至る(前橋ウィッチーズの聖地巡礼がしたかったという気持ちもほんの少しだけ、ほんの少しだけある)。通しで行くと5時間掛かるが、前橋から苗場なら1時間半ほどで着く。余裕だし、都内近郊から行く人も参考にできると思う。

過酷ポイントその2、駐車場の確保。なんとチケット2枚からじゃないとオフィシャルの駐車券買えないらしいことに前日で気づいた。来年行ってみたくなった方はご注意を。普通に詰んだ。しかし車フジロック経験者に話を聞いてみたところスキー客向けの周辺の宿がちょこちょこ駐車場を開放しているらしい。前行ったときも意外と空いていたとのこと。念のためAIにフジロック時のみ駐車場を有料開放している(過去にしていた)宿をリストアップしてもらい、今回もやってくれるのか、あわよくば予約できないかと片っ端から電話した。予約は不可だったけど、例年の感じでは割と希望があり、チェックしたところを片っ端から回るルートに変更。最悪全部埋まっていても、越後湯沢か水上あたりまで車で戻ってパーキングに駐車→電車とバスという手もあった(到着は大分遅れるが・・・)。

(周辺のマップ。赤点が宿でこれだけある。Google Mapのストリートビュー散歩で軽く散策してみても確かに停めれそうなスペースがいくらでもあった。)
ここで実行はしなかったが駐車場を最初から諦めてリスクを回避する車の別案を立てたので共有したい(どうでも良い方は飛ばしてください)。色々調べてたら前橋近辺にある高崎駅からは新幹線が出ている。新幹線なら30分で越後湯沢に行けるし、高崎はパーキングも豊富で安いし、新幹線+シャトルバスでも1時間くらいで会場に着くから、前橋から車で1時間かけるのとほぼ変わらないことに気づいた。しかも移動中寝れる。ただヘッドライナーを見た時点で高崎まで帰る電車はなく、結局朝の始発帰りが確定するので、0時以降のフジロックを楽しむ体力があるのか、休める場所はあるのか(そして寒くないか)、もしくは朝まで付き合ってくれる心強い仲間はいるのかで状況が変わる。初参加だし、深夜の会場の雰囲気なんてわかるわけもなく・・・。車で会場まで行けば好きなタイミングで帰ったり荷物置きとして活用できるメリットが大きすぎる、という点から今回は没に。
過酷ポイントその3、宿。本当に行くのを決めたのが7/23のため(アホすぎる)、いくら前橋でもフジロックのチケ代と並ぶかそれ以上の値段のとこしか残ってなく、完全にミスった。一応伊勢崎という近隣の街に泊まれることになったけど、なんとかならなかった時のために快適ネカフェ宿泊拡張セットを車に積んでいてこれがライブ終了後の帰宅前一泊に役立った。具体的には寝袋×2(何故か2つ持っていた、1つを敷布団にすると倍ふかふかで快適だ)、アイマスク、パーカー(エアコン寒すぎ対策だったが実際に重宝した)で、車で行くとこういった荷物に困らないのが良い。最近の快活クラブはシャワー有り個室有り、宿としては異常の安さのためシュラフさえあれば夏はもうこれでよくない?という気持ちになった。
過酷ポイントその4、睡眠。急ピッチで決めたためこれはしょうがない。車での長距離移動が前提となる時点である程度の睡眠を確保しないといけない。思ったより全然余裕がなかった。電車やバスの中で体力を回復させるタイミングは無いし、全てが自分に還ってくる。
・7/25 フジロック一日目

フジロック一日目、大久保HOT SHOTにてREVERSED BOOK SHELF(littlegirlhiace / Pot-pourri)。大久保ってことで歩いても行ける近隣の新宿ディスクユニオン及びブックユニオンを会場前に散策してたら弊ZINE二冊とも店頭で置かれていてびっくりした。ありがとうございます。あと新宿インディオルタナ館に私的邦楽オールタイムベストに絶対入るGREAT3のWithout Onionのレコードが置いてあってもっとびっくりした。叫びながら即購入。あと!!!(chk chk chk)の1stのアナログもあって購入。ようやく出たサイモン・レイノルズの未来マニアも購入。
littlegirlhiaceもPot-pourriも昨年10周年記念イベントをそれぞれ開催、コロナ禍以降自分もちょくちょくライブに行っているが、強靭なアンサンブルに裏打ちされた真っすぐにギターロックと切実な歌を聞かせるlittlegirlhiaceと、アブストラクト・ポストパンクを掲げスリーピースのバンド形態+ラップトップというダブとエレクトロニクスが交わったオリジナルの音世界を作り出すPot-pourriのツーマン。littlegirlhiaceにはMISS THE GIRLで、Pot-pourriのマニピュレーター担当の液晶さんこと2lcdのholesで、自分はそれぞれジャケットのイラストを描かせてもらったことがあり縁の深いブッキング。今やってる音楽の出力の仕方は違えどART-SCHOOLという大きなルーツを共有していたり、また両バンドのフロントマンであるふにゃっち氏とsawawo氏はFragile Flowersというバンドで共に演奏した過去があったり、スタートは近いところにいたそれぞれの10年来の軌跡が交わる魔法のような一日だった。各々のファンにもきっと刺激があっただろう。
また、当日はサプライズゲストとして2lcdがO.A.で2曲演奏(初ライブ!!!)。液晶ことryo nagai氏はハンドマイクで、そして途中からギタリストとして元(仮)ズという液晶さんが高校時代にやっていた伝説のバンドでギターを弾いていたのっち氏が登場。二人は幼馴染でもある。興奮が止まらず、この2日間全てのライブアクトでも正直一番泣いた。春に死ね、音源では完全に打ち込みのどこか機械的かつこの淡々としたギターリフが生演奏のしなやかなプレイによって新しく生まれ変わっていて、現在デュオ体制で今後本格的に活動していくのかどうかわからないが、とりあえず9月にPot-pourriと2マンが開催されるらしく楽しみでしょうがない。
終演後、苗場の前泊のためにそのまま群馬へ向かう。千葉南部から新潟まで車で行くと5時間前後だが、このライブを見に東京に来た時点で中間地点まで来てるため、千葉→東京(2時間)、東京→前橋(1時間半)、前橋→苗場(1時間半)と意外と運転時間を分散した効率的なルートになった。ちなみに前日まで仕事だしチケも宿も取ってなかったので普通に準備する時間も全くなく(完全に自業自得)、この日のライブ前に地元のイオンに立ち寄って登山用の防水トレッキングシューズや虫よけスプレーや日焼け止めを購入。RSRに行ったときぬかるみ対策に長靴買ったけど、普通に足疲れて後悔したから今回は結構高い靴を買った。結果あまりにも快適でショートカットに水たまりに突っ込んでっても完全にノーダメージで良い買い物をした。水たまりの中を歩くのは楽しい。
・7/26 フジロック二日目

フジロック二日目(フジロック day 3)、とりあえず無事前橋には到着できてほっとした。昨日の時点で長時間の運転にライブにライブ後も長時間の運転にと全然落ち着けず慣れない宿で睡眠もろくに取れず既にちょっと疲労感があり本当に初参加がこれで大丈夫なのか?という気しかない。当然だけどもう戻れない。当然すぎる。前橋でPot-pourri/2lcdの液晶さんと、同じくPot-pourriのシバサキさんも後で合流、ライブ後に(しかも液晶さんは2ステージ)そのままフジロック行ってる体力ありえないのだが、普通に全員死にそうな顔で入場。過酷だ・・・。
ここまで前橋→苗場までの運転の時点で会場でもこれなら絶対帰りますってレベルの豪雨が山道で降り始めて鬱になった。ちなみに11時到着時点で駐車場争奪戦ほぼ敗北も同然だったので来年から来る方々は是非10時以前の着地をおすすめします。ただ色んなロッヂに声かけて回ってたらなんかほぼ情で停めてくれる場所があり無事着地・・・。感謝しかないです。入場。雨は止んだ。Pot-pourriのシバサキさんは前年Evraakのベーシストとして苗場食堂に出演してるため、ゲートに向かいながら演者として参加する場合のフジロックがどんな感じだったか色々体験談を聞けておもろかった。今回自分は完全にMassive Attack目当てで、配信どこ開いても楽しかったしまぁ適当にふらつくか・・・というありえないノープラン来訪。着くまで(着いてからも)誰が出るか把握してなかった。とりあえずここまでの道のりの長さもあってホワホワとした状態で歩いてたら、遠くから赤いタンバリンが流れてきてベンジー?となり、ガソリンの揺れ方のイントロで吸い寄せられるように中に向かった。SNSで〇〇レッドマーキーでやってほしいとかホワイトステージやってほしいみたいなツイート見かけるたびによくそんなステージ名とか覚えてられんねってずっと思ってたけど、行くとよくわかる。遠すぎるから。続けて見れそうな時間割でも場所によっては諦める場合がある。ある程度ステージ間の移動込みでプランを立てないといけず、体で覚えざるを得ない・・・。

ベンジー、そんなに熱心なファンではなく、ブランキー以降のリリースも追っているわけではないんだけど、声の調子いいなーとかぼんやり思いながら後ろの方で聞いていた。でもサリンジャーのイントロのあのギターリフが流れてきた瞬間本当に全身の血液が沸騰するんじゃないかってくらい興奮し、俺はブランキーが大好きで昔この曲を死ぬほどカラオケで歌っていて、そして今ベンジーを人生で初めて目の前にしているのだという事実に今更気づいた。初めて買った車のカスのオーディオで爆音のLAST DANCEを聞いた記憶が一気に蘇ってきた。思ったより、自分の思い出の大事なところを占めていたバンドだったということを、忘れちゃいけなかったことを咄嗟に思い出すきっかけをくれるのがフェスのいいところだなぁと噛みしめた。自分がフジロックに来たことをはっきりと実感した。素晴らしいライブだった。
飯を食う。フジロックと言えば飯らしいが、腹を満たすためみたいな食事ばっかであんまり記憶がない。写真すら撮っていない・・・。死にそうになっている液晶さんと川でチル。自分も死にそうになっている。ゆっくりGRAPEVINEへ。以前見たのは2019年の中村佳穂との対バンぶり。久々に見れてラッキー♪くらいの感じで歩いてたらEVIL EYEが流れてきて、BABEL BABELは大好きな時期だしこの曲もカラオケで死ぬほど歌ったので色んな記憶を思い出して(また?)泣きそうになった。チョロすぎる。ブランキーもバインも確かに自分を構成してくれたバンドであることを、自分の音楽趣味が細いところで固まってきた今、改めて見る機会なんてなかったバンド達への思いを、自分は忘れてしまってるんだなぁと申し訳ない気持ちでいっぱいになった。そしてねずみ浄土へ。新しい果実は当時よくわからなかった。2023年ファンクにハマり、ヒップホップにハマりネオソウルにハマった今の自分にこの曲は驚くほどすんなり入ってくる。風通しのいいロケも合っている。どうもサンキュー!と連呼するテンションの高いMCを7年ぶりに聞いて笑った。繊細な文学少年みたいな曲書いてたのにMCはこんな感じなんだねって終演後近くの人が話していた。自分も10年前に全く同じことを思った。GRAPEVINEのソウルの部分も今なら心地よく聴ける。ファンクを掘っていたとき、メンフィス・ソウルの土臭いメロウさとずっと距離があったのだが、バインはこの辺と近い感触があったなと今更思ったりした。
休憩。液晶さんは睡眠へ。バイン後にたまたま来ていたWITHOUT SOUNDSのサムさんと歓談をする。サムさんと言えばフジロック大ベテランだし(毎度レポを読ませてもらっていた)色々聞こうと思ってたけど完全に忘れて音楽の話をずっとした。最近定期的に発生するシューゲイザー談義についての見解を交換したり、マイブラの話題でギターポップやOn-Uやマーティン・ハネット以降のダブとしての側面(この中で本当に80sのポストパンクの総決算のような素晴らしい集約点だなと勝手に振り返って思った)、関連してアンドリュー・ウェザオールやネオサイケ、またこの後見るMogwaiから00sポストロックという話題でMogwai系、例えばTWDYやCaspianやExploding In Skyのような後発はポストロックが流行したことで会場のスケールが広がってスタジアムロックやフェス文化に最適化する中で音楽性が変わっていったのではないか?というような話をした。まさにこの1時間後、会場と一体化した巨大すぎる新たな音楽を、これ以上ない密度で身を持って体験することになる。
あとサムさんと言えばフジロック準備ガイドを書いていてかなり参考にさせていただきました、ありがとうございます。
そのままSOFIA ISELLAを見る。初期ビリー・アイリッシュみたいなゴス系SSWなのかと思ったら派手な入場からステージを跳ね回るアグレッシブなパフォーマンス、こういうポップスター然としたライブを見るの自体初めてで音楽性云々を抜きにして視覚的に圧倒されるものがある。ダボダボのシャツを脱ぎ捨てた瞬間エロ衣装になってもっとビビった(マジ?)。Mogwaiを見にグリーンステージへ。化け物だった。グリーンステージはヘッドライナー対応の一番デカいステージで、Mogwaiはその巨大スケールの音楽性そのものが大自然、というか背後の山と一体化していて今まで見てきた音楽を聴くという体験とはちょっと違った現象が起きてたと思う。数多の轟音系ポストロックはこれをやりたかったんだろう。大音量って言っても全然耳が痛い感じではなく、Mogwai系のクリーントーンの轟音は実はあんまり得意じゃなかったけど、ちゃんとカタルシスを生みつつ無限に広がりを作って染み渡らせるような、音源では気づけなかったニュアンスが身体を通して伝わってきて見方が変わった。本当に素晴らしかった。離れれば離れるほど音が大きくなるような錯覚があったし、離れれば離れるほどしっくりきた。

来るぞッ
余談。終わった数日後J-WAVEでMogwaiのスチュワート・ブレイスウェイトのインタビューがあったから仕事の合間を縫って聞いた。音楽以外の仕事は自分にはできない、仕事したくないから音楽をやっている、的なことを言っててグラスゴーだ・・・という気持ちになり(具体的にはJesus And Mary Chainを思い出し)、妙に感動してしまった。ちなみにかつてスチュワートはSlintを自分たちの世代のVelvet Undergroundだと語っていて、この一節は自分の私的スロウコアガイドにも引用させてもらっている。リスペクトを込めてこの日はSlintのシャツを着て行った。ライブからも未だに系譜を感じれたのが良く、1曲目だったYes! I Am a Long Way from Homeは90sの黎明期、ポストロック前夜に彼らが好きだったものの集約点に思う。感慨深かった。Slintがカビ臭い部屋の中でやったことを、広い世界に向けて放ち始めたのがMogwaiだったと思う。

(通りすがりにSlintだ!て言ってくれた方が2名ほどいました。どうして友達になってくれなかったんですか?)
ちょうどこの頃、歴代の嵐と比べればマシだったとは思うけど雨がちょくちょく降ってきて重装甲のカッパを繰り返し着脱した結果内側に水滴が入っちゃって素肌に滴り寒かった。ユニクロで買ったコンパクトに畳める激薄防水アウターがあったのにデカいカッパがあるし大丈夫だと過信して車に置いてきてしまったのを後悔した。正解はこれをカッパのインナーにすることだったと思う。みなさんもお気をつけください。Mogwai見て力尽きて睡眠。ちょっとFrikoを歩きながら遠目で聞いたけど、ぼんやりでもわかるくらい歌メロの存在感があり、本当に良い曲ばっか書くバンドだなって思った。ここで散策しながら何か飯を食った覚えはあるがマジで記憶無し。限界だったのもあり音楽の感想以外ほぼ覚えてないし、ちゃんと音楽体験ははっきり覚えている自分を褒めたい。平沢進は殺人的な爆音で通り過ぎる家族連れが耳を塞ぎながら歩いていて笑った。夢の島記念公園やForsesはニコニコ動画で散々聞いたため素直に感動したんだけど、本当に体力がヤバすぎてこの爆音の中でも20分くらい爆睡した・・・。
ベストアクト、American Football。本当にめちゃくちゃ感動した。お互いの隙間を縫うようなアンサンブルは繊細なパズルを組み立てていくみたいで、徐々に熱を帯びていく展開も涙が出てくる。ポストロックという言葉すら野暮に思える空間芸術で、フレージングそのものがアンビエンスになるようなオリジナルの音楽。こんなの誰も追いつけないよって思った。3rdと4thのナンバーを中心に据えたセトリで自分の中にぼんやりあったアメフト像は完璧に破壊されたし、初期アメフトのようなバンドが今でもたくさん出てきてる中で、本人達はもう遥か遠い地平の先でやりたいことを独自に突き詰めている事実がすごすぎる。途方もないくらい大きなバンドだ。あとアルペジオが所謂エモペジオ的なものではなく、The CureとかThe Lotus EatersのようなUKロックの系譜を感じる音色と浮遊感があり、バンドの違う側面を、というかたぶん最初からあったんだろうけど自分が気づけてなかった部分を垣間見れた気がした。Mogwaiと並んで野外で聞くエモ~ポストロックの素晴らしさを身体を通して実感した。The Appleseed CastやPenfoldといったバンドもいつか野外で見れたらなぁなんてことを思った。
流石に名曲のNever Meant、始まった瞬間周りの人達がスマホで動画を録り始め合唱、終わった瞬間半分くらい帰っていってこれまでのセトリもこれ以降の演奏も心底素晴らしいと思えただけに少し残念な気持ちになった。まぁ万全な状態でMassive Attackを見たいという気持ちは共感するけどさ・・・。演奏そのものがテクスチャとして機能するようなライブだっただけに、Never Meantは"リフ"のキャラクターが強すぎて、セトリからちょっと浮いてるように感じたのもある。
ベストアクト2、Massive Attack。アマプラ配信でも色々話題になっていたと思うけど、劇薬のようなVJに目が釘付けになった。こんなん一時だって目を離せないのだが、それでも最高に心地の良い演奏がここにある。音に身を任せ、何も考えず爆踊りしたいのに、映像に体を抑制されるもどかしさは他にはない経験だ。スマホやテレビ画面の奥から伝えられてくる凄惨な現実は全く他人ごとではないと突きつけてくる。音楽はいつだって全員が当事者だということを教えてくれる。パンクはロックスター神話を破壊しながらも、ただ成り替わっただけにすぎないと更に否定したポストパンクのその先として、確実にMassive Attackはある。ダブであり、ヒップホップである必要性がここに詰まっている。フジロックでこれをやること自体に自己批判性があるし、矛盾を孕みながらも疑問を問いかけることを、自分はポストパンクから教わった。賛否両論あったみたいだが、身近な同趣味の方々でも受け取り方の違いを議論できた時点でとても意義があるだろう。みんな音楽に求めてるものは違うだろうし、そんな当たり前のことを再認識するきっかけになったんじゃないか。Massive Attackのためにフジロックに来たのだが、本当にこれを現場で見れてよかったなと思う。
あとは生演奏によって初期のサンプリングで作られた曲群も再解釈されたような感触があり、ダブとかトリップホップとか以前に普通に良い曲ばっかだねっていう新鮮且つものすごく真っ当な感想を抱いた。Angel→Safe From Harmとか、超ぶち上がりましたね。グリーンのこれまでの演奏と比べると音量小さく感じたけど、むしろ完璧に分離の効いた音響は演奏をしっかり聞かせる方を向いていた。VJの詳細に関して、何が起きていたのか、ライブレポとしても解説記事としてもサムさんのnoteが素晴らしいのでまだ見てない方いたら是非とも。これが配信されたっていう事実が本当にすごいよ。
ヘッドライナーを終え、疲れすぎて帰る気満々だったんだけど苗場食堂のXXXX XXX XXXXXXXがOGRE YOU ASSHOLEだと当日に発表がありせっかくだし行く。ほぼサプライズ、予想されていたらしいが前日まで何も知らなかった。オウガ、人生で最もライブを見てるバンドだし、なんならこの日の先週も行っている。なんで新潟まで来てまた見てるんだろうっていう乾いた笑いが出た。しかも最後に。しかも配信でやった前々日とほぼ同じセトリだし。体を一回リセットされた感覚があり、色々救われた気持ちになった。これに関しては別でレポートを書いているので良かったらどうぞ。
(記事タイトルはat LIQUIDROOMになっていますが、7月にあったリキッドでのワンマンとフジロックのレポートを内包しています)
帰ります。

流石にこの体力で5時間運転したら死ぬ気しかしないので一泊するために前橋に向かう。これなら一時間で済む。帰り道、ライブ見たことを受けて初期のAmerican Footballって思っていたより兄(Joan of Arc)の影響もろじゃない?という話をしたり、最近のヘヴィシューゲイズのムーヴメントを聞くたびにIsisのPanopticonの偉大さに震えるみたいな話をした。こういった場に来ると、流れている音に対して思ったことやそれぞれの見解をカジュアルに話せるのが良い。前橋の快活クラブで一泊。めちゃくちゃ快適だった。昼飯を食い、ブックオフでレコードを漁り、前橋ウィッチーズの聖地巡礼へ行く。



前橋駅にて午後に解散、ゆっくり運転して帰るつもりが高速のインター入る大通りの道沿いに銭湯が見え、気づいたら湯舟にいた。渋滞がひどすぎて埼玉で一回降りる。バーガーキングでツイッターをしていたら2時間経っていた。結局夜。空いた道を快適に帰還。なんだかんだ8時間掛けた。
・終了
フジロック感想。めちゃくちゃ楽しかった。めちゃくちゃ楽しかったのは勿論のこと、それでもやっぱり過酷だな、と思う気持ちの方が大きい。今回急だったのもあったけど、それを抜きにしても宿や移動の選択に関して敷居が高すぎる。やってみたら意外と・・・みたいなことは全然ない。着いても天候は安定しないし、歩いて見て回るのは相当体力がいるし、やっぱりお金も掛かる。全員無理してると思う。こんなに人がいることが不思議に思う。ダークソウルをやったときこんなゲーム確実に苦行なのになんだかんだクリアまでやったしファンが多いの謎すぎるって思ってたけど、あれと近い感じがする。公式からの導線も少ないし、だからこそ、自分たちでメソッドを組み上げる達成感はあるのかもしれない。
実際行ってみて今回の自分の選択や装備に関して改善点がたくさん見つかり、これを踏まえて来年また試したいという気持ちが超ある。また行きたくなっている。ていうかたぶん行くと思う。いつか会場でお会いしましょう。
最後に晦日さんのフジロックレポートをシェアします。自分と同じく初参加、ただ準備にかけた時間やプランの完成度が尋常じゃなく、具体的な費用や時間含めてどういったルートが良いか表にしたり、装備品の案や比較含めて充実しすぎていて死ぬほど参考になります。初参加のお供にこんなに素晴らしいものはないでしょう。自分が全く残せなかった飯とかロケとかについてもしっかり書かれています。すごい・・・(行く前に読みたかった・・・)。