朱莉TeenageRiot

棚,日記,備忘録

OGRE YOU ASSHOLE LIVE 2021 恵比寿 LIQUIDROOM

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行ってきました。行くたびにアレンジや曲構成変わるんでちょっとした記録みたいな感じ。

開場して早速「なくした」「フェンスのある家」から始まりいきなりAfrican Head Charge始まったかと思うようなドロドロの暗黒ダブ仕様に変貌していて、朝のシングルに入ってた悪魔の沼remixを思い出し、どっちもオウガの中では結構ファンク寄りというか、ミニマルな曲が多い中ライブ映えするナンバーをここまでスカスカにしちゃうんだというのに結構驚きました。でこの感じで始まりつつセトリ内に元々オウガのダブと言えば有名な「素敵な予感」もしっかりやるという激ヘヴィ仕様。

なんかハンドルを離す前にの曲が多かった印象があって、丁度僕がライブに通うようになった2018年以降はあんまりハンドルを~からの曲やってなかった印象。であのアルバム自体がオウガのディスコグラフィの中でもかなりミニマル寄りで、だからこそライブでの音響でメロウに振り切って大化けするなぁというのを実感しますね。こんなエモーショナルだっけ?みたいな。でそれがよくわかるのがworkshop2ですが、あそこに入ってる「あの気分でもう一度(CR-5000ver.)」で繰り返される電子音のシーケンスに近いものが「他人の夢」の新アレンジに導入されてて、動物的/人間的の壮大なアウトロがずっと続いてるような浮遊感がめちゃくちゃ気持ち良いんですが、このメロウさとは真逆の馬渕さんの激歪みギターが対照的で本当にかっこよすぎでした。というかこの曲、前回見たライブで1曲目で感動したやつで、半年空くと大分内容忘れてた分更に感動が大きくこれは定番化して欲しい・・・。

他人の夢を集大成として前半のスペーシーなパートを終わらせ「朝」「見えないルール」といつもの終盤に入ってくのいいですね。で朝、等間隔のループの中でフレーズが入れ替わりながら組み上がってくの、ライブだと全パートがリバーブ掛かってるので頭の中で残るフレーズがその都度ランダムで、曖昧にパート同士が絡み合うの何度見ても違う印象になり、これはアレンジが実際に変わっているのか同じでも自分のキャッチの仕方がその都度違うのかってのがわからない。でもそれが魅力でもあるという。単純に見えて全然単純じゃない楽しみ方ができる曲。

で今回ロープもフラッグもなくて時間的に二部構成でガッツリ取れなくて(あの2曲やるだけで30分近く経過してしまいますからね)、結構やりたいことに寄せたのかなと思いつつ、でももう朝~見えないルールだけでフロアを暖めることは余裕とも言えるようなセトリ。というかむしろ前半のゆったり目なメロウな曲郡をこんだけ並べてくるのは前回半年前にも見てきた渋谷O-EASTを思い出す感じで、今結構そのモードなのかなという気もします。

前回セトリ

5月、うろ覚えですがあのときも日記に書いたりツイートしていたのを辿りながら見るとやっぱり序盤やった「ハンドルを離す前に」がダブ仕様でめちゃくちゃ気持ちよかったという旨を書いていて、あのアルバムの音数の少なさをダブ的音響でリズムの隙間を埋めてくってのが今回のライブともやっぱり繋がってる気がします。ですごくメロウだった印象があるんですが、たぶんそれは朝→フラッグ→見えないルールとフロアをぶち上げるアンセムやったあと大体終わるのに、その後にアンコールを挟まないまま「記憶に残らない」「夜の船」というゆったりとしたAORっぽい歌ものやってて、それが結構ライブ全体の印象をぐっと変えてたんだなぁと。結構な数見に行ってるけどこういう構成自分は初めてですね。他にもworkshop3版新しい人でのイントロみたいなノイズが流れたと思ったらずっとノイズ垂れ流したままユーレイをやるっていう新アレンジあったり、アンコールのロープが横の狭いミニステージでアンプラグドで始まり(ちょっとフラッグAlternative ver.のPV感あった)一人ずつメインステージに動いていつものロープになるってのをやって、アンプラグドでミニマルになった分Neu!のHallogalloみたいになってたこととかを覚えてます。

一時期・・・2018年頃からオウガのライブって数を重ねる毎に過激になっていって、見えないルールが見るたびに更に早く更に長くなっていったり、フラッグも追加の踊れるパートやノイズギターのパートが挿入されたりとか、でそんな中で2019年に披露された新曲が今ダンスナンバーとして重要な核になってる「朝」だったり、それらがコロナにより休止をよぎなくされたのもあって一度リセットされたのかなぁと思います。反動というか。前回のライブでそれを結構実感しつつ、今回も最後に夜の船やってるの象徴的かな、と思いつつ個人的にベストナンバーはやっぱり「他人の夢」ですかね。また行きたい。