朱莉TeenageRiot

棚,日記,備忘録

“Contemporary Tokyo Cruise”(Zepp Divercity Tokyo)

弟に誘われceroのライブに行ってきました。

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まずこの前発表されたまさかの新曲「Fdf」がこちらです。



これSNSで「デトロイトテクノやんけ」て言われてて嘘でしょ?ceroが?と思いながら聞いたらマジやんけ・・・とびびる。なにがって最近たまたまSpotifyyoutubeでその辺の音楽漁ってたんですよ。きっかけはマッドチェスターでハシエンダで流れてたアシッドハウスを漁ってくうちに大元のシカゴハウスのコンピレーションに行きつき、その周辺でハードミニマルとかデトロイトテクノ、ちょっと飛び火してドイツの電子音楽石野卓球(この後ZAZEN BOYSとの対バンの予定もあったので予習も兼ね)、みたいな感じで、コレ聞いてる!てよりは、曲名もアーティスト名もぼんやりした状態でプレイリスト的に流してた、て感じですね。時代というか文化に触れたかった。クラブ感覚で。

だからこそ、このタイミングでceroがソッチやり始めたことはかなりタイミングが良く嬉しかったですね、すんなり聞けるし。ひたすら繰り返されるホーンのリフレインは全くホーンらしくないフレーズで非常にエキセントリックな感じがまたceroだなぁ・・・と思いながらテンション上がってましたね。

ライブでやったんですよ。とりあえずホーンが4人登場してきて驚くしシーケンスも高木さん本人が叩いてるしこれ完全に人力でやるんですね・・・。「うちの荒内がドSなライン作っちゃってすいません」とホーン隊に言いつつ、彼らも「最初びっくりしたけどできませんって言うと悔しいから言えなかった。難しかったけど自分達じゃ絶対に思いつかないフレーズなので楽しい」と言っていてこういうジャンルの横断の仕方、マジで面白しそれをceroがやるのは今までの音源通りなので、生でその無茶っぷりを体現でき、かなり充実した時間を過ごせました。



そしてまたアレンジだらけでどんどん深化するceroよ。今めちゃくちゃスペーシーになっていてどんどん音が広がり小宇宙を作りだしてました。Waterとかめちゃ聞いたし昨年もライブで見たのに未だに今、曲のどの辺にいるのかさっぱりわからなくなるくらい変化し続けている。一番びっくりしたのはスカラベで、もう原曲とまるで違うイントロ。高速ファンクと言わんばかりのバキバキにリズムを刻みまくってて、それこそFdfと少し呼応するところもあったりして、踊りまくれと言わんばかりの新しいアンセムでした。そしてマイロストシティー、下手したら一番のアンセムこれかもと思える程に各パートの応酬といいますか、ドラムまず化け物だしキメを多用したバンドアンサンブルはもう原曲聞けないってくらい中毒性があり、音源化を切に願いますね。

スカートの澤部さんが同ライブ後のツイッターにて「もしリアルタイムでフィッシュマンズの躍進を見たらこんな感じだったのかなぁ」と言ってましたが、今それを見れる俺って幸せだな・・・となりました。自分がロックにハマるきっかけになった90年台、探究心が強く常に新しいことをチャレンジし、レジェンドになった数々のバンドを生で見ることはできなかったけど、でも今ceroがいるんだよな。Obscure Ride~Poly Life Multi Soul、そして今回のFbfの予想外なアプローチ、渋谷系リバイバルだとかネオシティポップともてはやされた彼らが、大陸を横断しネオソウル~はっぴいえんどの融合、ポストパンクのエッセンスからトーキングヘッズ~アフロビートに接近しポリリズム、で今まさかのテクノ化、それをライブで丸ごと再現しつつ、また新しいことをチャンレジし続けている。これをリアルタイムで追いながら新曲をいち早くサブスクでチェックできるんだから、かなりの幸せもんなわけですよ。10年台末~20年台は楽しかったよといつか自慢したいね。そういう気持ちになったライブでした。